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2011年1月 7日 (金)

ラテンアメリカ-2011年選挙

2011年元日、ラテンアメリカは域内最大国ブラジルのジルマ・ルセフ政権発足と共に明けた。彼女の就任式には南米からはパラグアイ、ウルグアイ、チリ、ペルー、コロンビア及びベネズエラの6ヵ国、中米からもグァテマラとエルサルバドルの2ヵ国の大統領が出席した。クリントン米国国務長官も同様だった。注目されたのはチャベス・ベネズエラ大統領とクリントン長官の笑顔の握手と歓談で、前者による新任大使受け入れ拒否と、報復措置としての現大使ビザ取り消しで高まる外交摩擦との関連でメディアが伝えている。

2011年のラテンアメリカの大統領就任は、ペルー(7月)とアルゼンチン(12月)の2ヵ国が控える。次には、どんな話題が出るだろうか。20121月に就任するグァテマラとニカラグアも大統領選挙自体は、本年の、夫々9月と11月に行われる。この4ヵ国の内、現段階で候補者が出揃ったのは、選挙を4月に控えるペルーのみだ。

ペルーでは現与党「アプラ党」も候補者を立てているが、有力視されておらず、トレド元大統領(在任2001-0664歳)とカスタニェダ前リマ市長(65歳)、及びケイコ・フジモリ上院議員(以下、ケイコ。35歳)の三つ巴に、「ペルー民族党(PNP)」のウマラ党首(47歳)が追う展開だ。彼は、前回選挙で第一位に付けながら、チャベス・ベネズエラ大統領の支援を受けたことで、決選投票でガルシア現大統領に敗退した経緯からか、前回ほどの勢いは見られない。現議席ベースで最大政党、「ペルーのための連合(UP)」は前リマ市長を推す。ケイコ上院議員は言うまでも無くフジモリ元大統領の子女で、本人は否定するが、25年の刑に服している元大統領の身代わり候補、との見方も有る。1990年の父親、また2001年のトレド氏同様、「2011年の力」と言う選挙母体としての政党を組織した。ペルーでは政党が個人に繋がる例が多く、今や国会で3議席の小党となった「可能ペルー」の党首は、最有力候補となっているトレド元大統領である。

グァテマラは、内戦終結から14年しか経っていない。政権党は「国民進歩党(PAN1996-2000)」、「グァテマラ共和連合(FRG2000-04年)」、「大国民連名(GANA04-08年)、そして現在の「国民希望同盟(UNE)」と、毎回変わってきている。UNEだけが中道左派で、他は右派、乃至は中道右派の位置付けだ。何分、メキシコ、ホンジュラス及びパラグアイ同様、再選自体が認められず個人的な人気で党勢を維持することが難しい。PANFRGも党勢は低迷し、小党の座に甘んじるようになった。代わって、2001年にモリーナ元国防相(退役将軍。60歳)が創設した「愛国党(PP)」が急伸している。彼は同党創設前に子息や友人が暗殺された悲劇に襲われたことで知られる。また2007年選挙ではコロム現大統領と接戦した。

10月に総選挙を控えるアルゼンチンでは、野党「市民急進連合(UCR)」からアルフォンシン元大統領(在任1983-89)の息、リカルド・アルフォンシン議員(59歳)ら数名、また前回選挙にも立候補した「市民連盟(CCC)」のカリオ議員(54歳。女性)、或いは「ペロン党」半主流派のドゥアルデ元大統領(在任2002-0369歳)らが既に大統領選出馬への意向を表明している。与党からは、フェルナンデス大統領(選挙時58歳)自身が出馬宣言を控えている中、色々な名前は挙がるが、正式な意思表明には至っていないのが実情だ。彼女は、ルセフ・ブラジル新大統領の就任式に欠席した。南米10ヵ国の女性大統領は、新大統領就任で二人になったばかりだ。隣国でもある。異例のことと言って良い。夫のキルチネル前大統領を亡くして間もない。静かな正月を迎えたい、といいうのが理由らしい。世論調査では、大統領選に際し彼女に投票する、と応える人は、前大統領死去後、半数近くに上った。最近では元に戻り、30%台へと落ちているようだ。

ニカラグアが国際的に認められる大統領選を行ったのは、1990年のことだ。現オルテガ(選挙時66歳)政権は、その四代目、となる。1936年から革命が成立した79年まで続いたソモサ家支配の時代を教訓に、大統領の連続再選は禁止してきた。だがグァテマラとホンジュラスとは異なり、非連続再選は認めている。しかも任期は1年長い5年間であり、オルテガ大統領の復帰は彼が71歳になるまで待つことになる。加えて、彼と同様の左派政権を成立させたベネズエラ、ボリビア、エクアドル全てで、連続再選が可能になった。ニカラグアでも、憲法裁判所がこれを認めた。だが、野党側は、憲法裁判事自体、政権側に有利な任命が行われた結果、として、実現を阻む姿勢を崩していない。対コスタリカ領土紛争と共に、今年最も注目すべきところだ。

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